定性分析と定量分析を組み合わせて企業を理解する
長期投資家・インカムゲイン狙いの投資家にとって、投資しようとしている、または投資している企業について理解を深めておくことは非常に重要です。
米著名投資家のピーター・リンチ氏も、小学生に説明できるくらいその銘柄に対してしっかり理解しておくことが大切であると説いています。
そこで、本記事では企業を理解するための2つの分析方法・アプローチの方法について紹介します。この方法を身につけることができれば、今まで以上に企業に対して理解を深めることができるようになるでしょう。
2つの分析方法・アプローチの方法
2つの方法とは、『定性分析』と『定量分析』です。
定性分析とは?
定性分析は、量や数値的な側面からではなく、性質的な側面から分析するものです。
例えば、儲ける仕組みのこと(私の解釈です)であるビジネス・モデルであったり、その会社の社長の発言、そのほかに経営方針など数値には表れないものを分析対象とします。
なので、主観的な分析と言うこともできるかもしれません。
⇒ 定性分析で役に立つビジネスモデル・キャンバスについてはこちら
定性分析の注意点
定性分析は主観的ではありますが、だからと言って単なる噂であったり思い込みを分析に入れてはいけません。
あくまで事実に基づいて判断すると言うことです。この点をしっかりわかっていないと、勘違いで突き進み、大きな損失につながるといったこともありますので注意してください。
定量分析とは?
定量分析は、文字通り量(数字)に着目した分析方法です。また、この定量分析は主にファンダメンタルズ分析とテクニカル分析にさらに細分化できます。
ファンダメンタルズ分析
企業業績(売上高や営業利益、純利益)のほか、財務状況(自己資本比率や流動比率)をもとに分析します。
また、そのほかにも株価と純利益を用いて計算するPERであったり、株価と純資産を用いて計算するPBRなどの株価指標を使っての分析も、ファンダメンタルズ分析に含まれます。
テクニカル分析
テクニカル分析は株価の過去の動きを用いて、これからの株価の動きを予測しようというものです。
過去の株価を見て、以前のこの高値を超えてきたら株価に勢いがついて上昇していくだろう、といった分析をしていきます。
どちらか一方では偏りが出る
いかがでしたでしょうか。上述した通り、企業を理解するための方法として定性分析と定量分析と言うものがあります。
これはどちらか一方で事足りるというものではなく、両方をバランスよく利用することが大切です。
定性分析・定量分析の実例
定性分析・定量分析をより詳しく理解するためには自分で企業分析をするのがおすすめです。
とはいえ、いきなり企業分析をしてみて、といわれてもどうしたら良いのか困ると思います。
そこで当サイトでは、定性的な面、定量的な面の両方から企業分析を行った実例を紹介しているので、そちらをご覧下さい。
上記の企業分析例を元に、あなたも企業分析を行って定性分析・定量分析への理解を深めて下さいね。
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