ビジネスモデル・キャンバスを使った企業分析の方法を徹底解説

ビジネスモデル・キャンバスを使った企業分析の方法を徹底解説

 

インカムゲインをメインとした株式投資を行うに当たり、企業分析を行うことは必須です。

 

また、安定的にインカムゲインを得るためには投資先の企業がしっかりと収益をあげられるのかも分析する必要があり、その際にはどのようなビジネスモデルで事業を展開するのかを把握する必要があります。

 

とはいえ、ビジネスモデルがどのようになっているのか?と考えた際、会社側が図示してくれていればわかりやすいですが、なかなかすべての会社がビジネスモデルを詳しく紹介してくれるわけではありません。

 

加えて、ほかの企業と比較するときなど各々作られたものでは分かりづらいですよね?

 

そこで登場するのがビジネスモデル・キャンバスと言うものです。

 

ビジネスモデル・キャンバスって何?

 

ビジネスモデル・キャンバスとは、ビジネスモデルを9つの構成要素に分類し、俯瞰(ふかん)的にとらえるというものです。

 

そのテンプレートが下記のようなものです。

 

ビジネスモデル・キャンバスを使った企業分析の方法を徹底解説

 

@ 顧客

 

ターゲットをどのような層に絞るのか?20-30代の女性に絞る、40歳前後の中年男性に絞るというところから、駅を利用しているサラリーマンであったり、大病院、または化粧品メーカーなど様々な分類があります。

 

A 顧客との関係

 

使いきりの商品・サービスなのかそれとも継続して付き合いがあるものなのか、または手厚いサービスをするのかそれともサービス自体は薄くして顧客が求めるものだけを提供するのかを明確化してみましょう。

 

ここで特に考えたいのが売り切り型なのか、それとも消耗品などのように継続的なものなのかということ。

 

ちなみに継続的なものはストックビジネスとも呼ばれ、安定的な業績となりやすいため長期投資家に好まれやすいモデルです。

 

B チャネル

 

チャネルとは、サービス・商品をどのような形態で提供するのかと言うこと。

 

店舗で行うのか、それともネットかその他にも自動販売機で行うといったことや、代理店で行うといったことも考えられます。

 

C 価値提案

 

顧客に対しどのような価値を提供できるのか。

 

ライバル会社との違いなど、その企業を利用することによって得られるメリットについて記入します。

 

D 主要活動

 

事業を行う上で行うべきこと、商品の仕入れであるのか、社員の教育であるのかなど。

 

E 主要リソース

 

リソースとは資源と言う意味で、事業を行う上で必要な経営資源を明確にする。

 

人材であったりその会社独自の技術、そのほかにも事業を行う上で必要なもの(調理器具など)。

 

F パートナー

 

一から十まで自社で行うということもあるかと思いますが、だいたいの企業では外部委託するなどパートナーがいるはずです。

 

G コスト

 

会社が利益を上げるために必要なコストについて。

 

例えば商品を作るための機材であるとか人件費など、そのほかに販促費用などもここに入ってきます。

 

H 収益

 

どのように収益を上げるのかと言うこと。会員費か使用料なのかなど。

 

収益を得る流れを視覚化する

 

・ピクトグラムで考える

 

ビジネスモデル・キャンバスを使った企業分析の方法を徹底解説

 

ピクトグラムって何?と言う方もいると思いますので解説しますと、一般的に「絵文字」などと呼ばれるものです。例えばトイレの男女のマークなど、その概念を簡単な図などで表したものです。非常口などもそうですね。

 

このように簡単な図などで収益構造を視覚化し、感覚的にどのようにその会社が収益を上げているのかを知る試みが上記の図です。

 

ビジネスモデル・キャンバスの実例が盛りだくさんの書籍です!

 

ビジネスモデル・キャンバスについて学べる書籍があまりない中、本書は実例豊富なうえ、1冊100円という安さなので、購入することをおすすめします。

 

よくある100円本とは一線を画す仕上がりになっていることは保障しますよ。

 

ビジネスモデル・キャンバスと併用したいツール

 

ビジネスモデルを分析するだけで十分、というわけではありません。

 

ビジネスモデルはあくまでそのビジネスの稼ぎの構造をあぶりだすだけで、実際に利益が出ているのか、結果はどうなっているのかはわからないんです。

 

そこで使いたいのが、GMOクリック証券に口座を開いていれば無料で利用できる財務分析ツールです。

 

この財務分析ツールは最大で過去10年分の損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書がグラフ化できるうえ、詳細な分析も可能です。

 

なので、ビジネスモデルと照らし合わせて各数字・データを分析することによって、より深く理解できるようになるでしょう。


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