収益から見た割安度|PER
投資しようとしている企業の株価が今割安なのか、割高なのか分析することは非常に大切です。
そうはいっても、どうやって分析すればいいのかわからないよ!
という人のために、株価分析でよく使われるPER(ピーイーアール)をご紹介します。
PERとは、株価収益率のことです。
PERの計算式
PER=株価÷EPS(1株益)
で求めることができます。
単位としては、倍率になるのでPERは〇〇倍という風に言います。
例)
株価=100円、EPS(1株益)=10円の場合
PER=100÷10=10
計算式から、この株はPERが10倍ということになります。
そんなに単純ではありませんが、簡単に言いますと10年で投資分を回収することができるということです。
また、PERが100倍とか200倍の企業よりも10倍とか15倍の企業のほうが割安であるといえます。
なおPERは同業種の企業間で比較することが大切であるといわれるため単純に言うことはできません、だいたい15倍以下が割安かどうかの判断の目安と言えそうです。
ちなみPERは人気の度合いを測る一つの物差しでもあり、人気業種(バイオなど)は高くなる傾向にあります。
その他、だれもが知るような大企業も高い状態となることが多いです。
PERを使う上でのポイント
PERは短期というよりも中長期で使用したほうがより効果的です。
というのも、短期の場合はPERのような企業価値に重きを置くというよりは発行株式数などの需給要因や、新商品を開発したといったような材料を中心に株価が変動するためです。
また、PERが高いからと言って割高だからダメと言うわけではありませんが、基本的に高PERの株は避けて低PERのものを選んだほうがいいと思います。
そうすれば損失はある程度防げる可能性が高いはずです。
絶対に、ということはできませんが・・・
※異常に高いPERは避けたほうが無難(投資期間を長期で考えているのなら)
PERには2種類ある!
実はPERには2種類あります。
実績PER=株価÷EPS(実績値)
予想PER=株価÷EPS(予想値)
で、違いはEPSに実績値を使うか予想値を使うのかということです。
さてここでどちらを使えばいいの?といった疑問が出てくるかと思います。
通常株は将来の動きが重要であることから予想PERのほうが重視されるのですが、将来の利益を正確に予想することはできず、信頼性は薄いでしょう。
そのため、実績値をもとに計算した実績PERを使うほうがより堅実的でしょう。
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